基礎用語解説
主にコネクタカタログで使用されている用語の解説です。
形態に関する用語は、コネクタの名称ページまたは解説内のPDFで形態図をご確認いただけます。
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基礎用語解説
用語 | 解説 |
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AWG | American Wire Gageの短縮形です。ケーブルの太さを表す記号で、数字が大きくなると線径が細くなります。 |
EMI | Electro Magnetic Interference(電磁波妨害)の略称です。VCCI(日本)やFCC(アメリカ)などで規制値を定めています。 |
FG端子 | Frame Ground(接地)端子です。接地することでノイズや感電を防止します。
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IDC | Insulation Displacement Connectionの略称です。ケーブルの皮膜を剥かずに、Uコンタクトをケーブルに押し込んで接続する接続方法で、圧接ともいいます。 |
Uコンタクト | 圧接時にケーブルの皮膜を破って芯線と接触する端子です。 |
ZIF構造 | ZIFはZero Insertion Forceの略称です。コネクタかん合時に挿入力または抜去力がゼロとなる構造のことをいいます。 |
圧接 | ケーブルの皮膜を剥かずに、Uコンタクトをケーブルに押し込んで接続する接続方法です。IDCともいいます。
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圧接カバー
(クローズエンド) |
ケーブルを圧接でコネクタと接続するときに、ソケットのUコンタクトの「受け」となるモールド部品です。片側にケーブルを止める壁があり、ケーブルの端でのみ圧接が可能です。他にスルーエンドがあります。
各部の名称 |
圧接カバー
(スルーエンド) |
ケーブルを圧接でコネクタと接続するときに、ソケットのUコンタクトの「受け」となるモールド部品です。ケーブルを止める壁がなく、ケーブルのどの位置でも圧接が可能です。他にクローズエンドがあります。
各部の名称 |
圧着 | 端子に圧縮荷重を加え、変形させて接続する方法です。
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インサーションロス | コネクタで接続された一方の端子からもう一方の端子に受け渡される電力の損失で、dBで表されます。挿入損失ともいいます。 |
エジェクト機構 | PCカード用コネクタでカードを抜きやすくする機構です。エジェクターともいいます。
各部の名称 |
オス側 | 一対のかん合するコネクタの片方で、針状のコンタクトを持つ側を指す呼称です。プラグ、メイル、ヘッダーともいいます。メス側と対に使われます。
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カバー | コネクタを収納するケースです。ホルダーともいいます。 |
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極性キー | ソケットの逆挿入を防止するためにヘッダー側に取り付けるアクセサリーです。クリップキーともいいます。 |
キンク処理 |
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クリップキー | ソケットの逆挿入を防止するためにヘッダー側に取り付けるアクセサリーです。極性キーともいいます。
各部の名称 |
クリンチ処理 | コネクタのターミナルをプリント基板に挿入したとき、コネクタの浮き上がりを防止するための構造です。同じようなものにキンク処理、フォーミング処理があります。
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クリンプハイト |
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クロストーク | 伝送している信号が、隣接伝送路の信号にノイズとして影響を及ぼすことです。混線ともいいます。 |
ケーブルアッセンブリ | コネクタにケーブルが結線されているもの、または結線することです。ハーネスともいいます。 |
誤挿入防止機構 | 両脇のモールド形状を変えるなどして誤挿入を防止した構造のことです。 |
固定金具 | コネクタをプリント基板にネジ固定するための金具です。 |
コプラナリティ | 取付面に対する部品の各端子や電極の最下面の均一性をいい、最低値と最高値の差で表します。平坦度ともいわれます。 |
コンタクト | コネクタをかん合させたとき電気的に接触する端子です。ナイフフォークコンタクト、ベローズコンタクトが代表的です。
各部の名称 |
コンタクトピッチ | コンタクトの中心線から隣接コンタクトの中心線までの距離です。 |
ジッター | 信号の時間的なズレや揺らぎのことです。伝送経路の影響などによって発生します。 |
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ジャック | 一対のかん合するコネクタの片方で格子状のコンタクト挿入口を持つ側を指す呼称です。メス、フィーメイルともいいます。 |
スキュー | 信号の遅れのことです。伝送する信号の伝送路の長さや配線容量によって生じ、ペアの信号間の差が問題となります。 |
スクリューネジ | かん合したコネクタ同士を固定するためのオスネジです。 |
スタック(スタッキン
グ)コネクタ |
プリント基板を積み重ねて実装できるようにした形態のコネクタです。 |
スタンドオフ | フローの時にフラックス上がりを防止し、また洗浄性をよくするため、コネクタをプリント基板面より上げて隙間を設けるための突起です。嵩上げともいいます。 |
ストレインリリーフ | ソケット側でケーブルを抑えて結線部を保護する部品です。
各部の名称 |
ストレート
ターミナル |
プリント基板を接続するための直線形状の端子です。かん合面が基板実装面に対して平行となります。他にライトアングルタイプがあります。
各部の名称 |
スライダー | PCカード用コネクタでカードを抜くときに可動するステンレスの薄板です。ボタンを押すとこのスライダーが動きカードが抜けます。
各部の名称 |
挿入損失 | コネクタで接続された一方の端子からもう一方の端子に受け渡される電力の損失で、dBで表されます。インサーションロスともいいます。 |
ソケット | 一対のかん合するコネクタの片方で格子状の表面を持つ側を指す呼称です。ジャック、メス、フィーメイル、レセプタクルともいいます。ヘッダーと対に使われます。 |
ターミナル | プリント基板と接続するための端子です。ストレートとライトアングルが代表的です。 |
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特性インピーダンス | 信号を伝送するときの抵抗(交流電気エネルギーの電圧と電流、あるいは電界と磁界の比)で、特に高周波伝送で重視されます。伝送路を構成する部品間で特性インピーダンスが異なると結合部での信号の反射などが発生して信号が減衰します。特性インピーダンスは一致させる必要があります。 |
取り付け耳 | コネクタをプリント基板にネジで固定するためのモールド部分です。フランジまたはマウンティングイヤーともいいます。
各部の名称 |
ナイフフォーク
コンタクト |
コンタクトの構造形状が「ナイフ」と「フォーク」に似ていることからくる俗称です。
各部の名称 |
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ハーネス | コネクタにケーブルが結線されているもの、または結線することです。一般的にはケーブルアッセンブリといいます。 |
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ハウジング | コンタクトを挿入して使用する絶縁体です。 |
パドルカード | コネクタにケーブルを結線するときに、コネクタとケーブル間に入れる中継基板です。コネクタは基板に接続され、ケーブルは基板に接続されることになります。 |
バンプ | 逆挿入を防止するためのモールドの突起です。
各部の名称 |
バンプ溝 | 逆挿入を防止するための突起(バンプ)を受けるための溝です。
各部の名称 |
ピンホール | めっきにできる小さな貫通穴のことです。
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フィーメイル | 一対のかん合するコネクタの片方で格子状のコンタクト挿入口を持つ側を指す呼称です。メス、ジャック、ソケット、レセプタクルともいいます。メイルと対に使われます。
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フォーミング処理 | コネクタのターミナルをプリント基板に挿入したとき、コネクタの浮き上がりを防止するための構造です。同じようなものにキンク処理、クリンチ処理があります。
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フック | かん合時に抜けを防止するためにソケットに引っ掛けるヘッダー側のロック機構です。
各部の名称 |
プラグ | 一対のかん合するコネクタの片方で、針状のコンタクトを持つ側を指す呼称です。オス、メイルともいいます。ジャックと対に使われます。
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プレスフィット | ターミナルに弾性構造を持たせ基板のスルーホールに挿入し電気的接触をさせる方法です。
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平衡伝送方式 | 大きさが等しくプラスマイナス逆向きの信号を対の導体に伝送する方式です。ペア信号に発生するクロストークなどによるノイズの影響を小さくすることができます。
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ヘッダー | 一対のかん合するコネクタの片方で、針状のコンタクトを持つ側を指す呼称です。プラグ、オス、メイルともいいます。主にフラットケーブルコネクタで用いられ、ソケットと対に使われます。
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ベローズコンタクト | コンタクトの構造形状が蛇腹(ベローズ)に似ていることからくる俗称です。
各部の名称 |
ボタン | PCカード用コネクタのエジェクト機構に付けられた押しボタンのことです。カードを抜くときに使用します。
各部の名称 |
ホルダー | コネクタを収納するケースのことです。カバーともいいます。 |
マウンティング
イヤー |
コネクタをプリント基板にネジで固定するための取り付け部分です。フランジまたは取り付け耳ともいいます。 |
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メイル | 一対のかん合するコネクタの片方で、針状のコンタクトを持つ側を指す呼称です。オス、プラグともいいます。フィーメイルと対に使われます。 |
メス側 | 一対のかん合するコネクタの片方で、格子状のコンタクト挿入口を持つ側を指す呼称です。ジャック、フィーメイルともいいます。オス側と対に使われます。 |
ライトアングル
ターミナル |
プリント基板と接続するためのL字形の端子です。かん合面が基板実装面に対して垂直となります。他にストレートタイプがあります。
各部の名称 |
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レセプタクル | 一対のかん合するコネクタの片方で、格子状のコンタクト挿入口を持つ側を指す呼称です。ジャック、メス側、フィーメイルともいいます。プラグと対に使われます。 |
ワイヤー
ラッピング |
ケーブルの芯線を端子に巻きつけて接続する方法です。
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