PRESS RELEASE
2022年5月10日
富士通コンポーネント株式会社
富士通コンポーネントとユトレヒト大学病院のスマートホスピタル連携を拡大

メッシュユニット/メッシュセンサーユニット/USBドングル
ユトレヒト大学病院におけるアセット・トラッキング・ソリューション
ユトレヒト大学病院のスマート・ホスピタル・イニシアティブ・プロジェクトでは同病院の試験病棟で2018年から先行調査が行われ、第一段階では看護、物流、メンテナンスの各観点から設備の位置特定の実用面に焦点を当て、病院内の様々な医療機器の場所の追跡・特定を主目的として、検証がなされてきました。
1,100を超える病床数があり、約11,000人が働いている同病院内において、機器はその病院内のどこにでも置かれている可能性があります。機器の場所を特定することで、医療従事者は貴重な時間を割いて機器を探す手間を削減でき、彼らの主業務に集中できます。また、メンテナンスチームは、早急に機器の場所を特定し、そのメンテナンスや清掃、修理を行うことができます。
富士通コンポーネントは、そのパートナー企業であるWirepas社のWirepas Massive技術(注1)を採用したメッシュユニットを用い、アセット・トラッキング・ソリューションの提案を行いました(注2)。このソリューションの導入により、現在、病院スタッフは機器の所在を部屋レベルで特定できるようになりました。また、機器の保管や補充を担当する設備責任者は、機器の現在位置と保管庫内での過剰在庫の有無を正確に把握できるようになり、看護スタッフが必要なときに確実に機器を提供することができるようになりました。在庫の効果的な管理は不必要な機器への出費を削減することにも役立っています。
ソリューションの導入に先立ち、ユトレヒト大学病院にて様々な案が検討された結果、富士通コンポーネントが提案したアセット・トラッキング・ソリューションは、その基幹となる無線製品をベースにして、信頼性が高く同病院のニーズに最適化された拡張可能なインテリジェント・メッシュネットワークを構築可能であると評価されました。
本ソリューションに使われているWirepas Massiveメッシュネットワークは、電波干渉が少なく、自律的なネットワーク再構築が可能で、導入が容易であることから、医療環境において多くの利点があります。また、このソリューションは拡張が簡単で、コストパフォーマンスに優れていることが立証されています。
このプロジェクトでは、富士通コンポーネントのメッシュユニットのアンカーとタグ(注3)、USBドングルが採用されています。これらは互いに連携し、後から追加された製品とともにシームレスに理論上無制限に拡大可能な大規模メッシュネットワークを構築します。メッシュネットワークは既に病院内に設置され、病院の35の部門でシステムの稼働が予定されています。
スマートホスピタルのネットワークは他のメッシュセンサーユニットを追加することでさらに拡張できます。一例として環境モニタリングがあげられます。
富士通コンポーネントのCO2センサー搭載ユニットはCO2濃度、温度、湿度、気圧、騒音レベル、照度をモニターできますので、モニター結果を基にアラートを上げることで、換気や暖房などのコントロールを強化し、さらに、スタッフや患者、来訪者の安全や福祉、健康の向上につなげることができます。
富士通コンポーネントは、これからも様々な場所で簡単に使えるメッシュネットワーク製品を提供してまいります。
注釈
注2:日本でのソリューション提案開始時期は未定です。現在はハードウェアのご提供のみとなります。
注3:
アンカー:アセットトラッキング用のRouter node、固定位置に設置
タグ:アセットトラッキング用のNon-router node、移動する物品に付加
関連リンク
・2021年9月21日プレスリリース:メッシュネットワーク構築用USBドングルを開発
・2021年6月29日プレスリリース:デザイン性と利便性を向上させたメッシュユニット/ メッシュセンサーユニットの新製品を開発
・ケーススタディ:ユトレヒト大学病院様(オランダ)におけるメッシュネットワークを使った院内設備トラッキングの実証実験(※オランダ語ナレーション/英語字幕)
お客様お問い合わせ先
富士通コンポーネント株式会社
複合カンパニー サーマルプリンタ/無線ディビジョン マーケティングセクション
電話: 03-3450-1655
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