プレ印刷について
検出マーク位置 | 位置決めマークのプレ印刷 | プレ印刷の注意事項
検出マーク位置
検出マークは、下図のように帯幅5±0.5mm、長さ10mm 以上で感熱面に印刷してください。

位置決めマークのプレ印刷
マークは黒色とし、濃さは、反射率7%以下でかつPCS 0.9以上としてください。なお、マークは油性インクを使用し、濃淡がないようにしてください。また、PCS値を高くするため重ね刷りを推奨します。濃さの測定器及び値は下記の通りです。
PCS 測定器:マクベス反射型濃度計 PCM -Ⅱ(使用フィルター: レンジ900nm)
プレ印刷の注意事項
印刷禁止領域
紙右端から10mm以内は検出マークに使用しますので、検出マーク以外のプレ印刷は避けてください。プリンタの誤動作の原因となります。やむを得ずプレ印刷を行う場合は700~1000nmの波長帯(フォトインタラプタの使用波長帯)の範囲で反射率が80%以上となるようインクを選んでください。
印刷時の注意事項
感熱紙は一般印刷紙やノーカーボン紙に比較して特性が異なります。印刷加工時には、下記内容に注意してください。
- 印刷方式
感熱紙はインク乾燥性が悪いため、UV 印刷方式で印刷してください。 - インクについて
- インクはカスの付着、ヘッドの摩耗、スティッキング等サーマルプリンタに悪影響を及ぼさないものを使用してください。
- インクのNa およびKのイオン量は、それぞれ50ppm 以下のものを使用してください。また、Cl のイオン量は100ppm 以下のものを使用してください。
推奨インク: F&K TOKA 製 RNC タイプ - 感熱層の表面強度は一般印刷紙に比べ弱いため、インクのタックに注意してください。 インクのタックは一般感熱紙で6.0前後、高保存タイプ感熱紙では、ノーカーボン紙並みにしてください。ただし、レジューサーでタックを下げる場合は、添加量を5%以下にしてください。(乾燥性が悪くなります。)
- インク量は盛り過ぎないでください。インク量が多過ぎるとサーマルプリンタの印字発色不良やスティッキングの原因となります。
- インクの材料は、耐熱性があり、かつ減熱作用が無いものを使用してください。なお、非感熱紙面も同様のインクを使用してください。
- 印刷後、インクが紙に密着していることを確認してください。また、一般的にUVインクは水負けしやすいため、湿し水の管理には十分注意を払ってください。
- インクの転写、ブロッキングが無いようにしてください。
- プレ印刷は水、アルコール等で剥げないようにしてください。
- 湿し水について
- 感熱紙は水をはじく傾向があるため、湿し水の管理に注意してください。
- 湿し水のIPAは、多過ぎると発色カブリを起こす可能性があるため、一般感熱紙で5%以下、高保存タイプ感熱紙で10%以下にしてください。
- その他
- UV ランプを多用する場合は、熱による紙の収縮(流れ方向、幅方向)や発色カブリに注意してください。
- 紙表面が滑り易いので、ドライブロールの押さえコロ圧は強めにしてください。
- 位置決めマーカのPCS 値を高くする場合は、重ね刷りを行ってください。
- プレ印刷によっては、スティッキングなどが発生する場合があるため、必ず実機にて評価確認を行ってください。